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優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方
公正取引委員会の「優越的地位の濫用ガイドライン」の解説
ガイドラインが生まれた背景
◆不公正な取引方法の一つとして禁止されている優越的地位の濫用の規定は,独占禁止法の一部を改正する法律(平成21年法律第51号)によって,独占禁止法第2条第9項第5号として法定化されました。
◆そこで、公正取引委員会は、優越的地位の濫用が新たに課徴金納付命令の対象となったことを踏まえ,優越的地位の濫用規制の考え方を明確化すること等により,法運用の透明性を一層確保し,事業者の予見可能性をより向上させるため,パブリックコメントを経て、「優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方」(本ガイドライン)を、平成22年11月30日に公表いたしました。
優越的地位の濫用とは (独占禁止法 第2条第9項第5号の規定)
自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して,正常な商慣習に照らして不当に,次のいずれかに該当する行為をすること。
イ 継続して取引する相手方(新たに継続して取引しようとする相手方を含む。ロにおいて同じ。)に対して,当該取引に係る商品又は役務以外の商品又は役務を購入させること。
ロ 継続して取引する相手方に対して,自己のために金銭,役務その他の経済上の利益を提供させること。
ハ 取引の相手方からの取引に係る商品の受領を拒み,取引の相手方から取引に係る商品を受領した後当該商品を当該取引の相手方に引き取らせ,取引の相手方に対して対価の支払を遅らせ,若しくはその額を減じ,その他取引の相手方に不利益となるように取引の条件を設定し,若しくは変更し,又は取引を実施すること。
課徴金の納付;この独占禁止法第2条第9項第5号に該当する優越的地位の濫用であって,一定の条件を満たすものについて,公正取引委員会は,課徴金の納付を命じなければならないことになりました。
関連 再販売価格の拘束とは (独占禁止法 第2条第9項第4号の規定)

自己の供給する商品を購入する相手方に、正当な理由がないのに、次のいずれかに掲げる拘束の条件を付けて、当該商品を供給すること。

相手方に対しその販売する当該商品の販売価格を定めてこれを維持させることその他相手方の当該商品の販売価格の自由な決定を拘束すること。

相手方の販売する当該商品を購入する事業者の当該商品の販売価格を定めて相手方をして当該事業者にこれを維持させることその他相手方をして当該事業者の当該商品の販売価格の自由な決定を拘束させること。

優越的地位の濫用とフランチャイズとの関係については
フランチャイズにおける優越的地位の濫用や、再販売価格の拘束ついては、フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方について(フランチャイズガイドライン)の中で、すでに平成14年4月24日に公正取引委員会より公表されている。
独占禁止法第2条第9項第5号の規定とフランチャイズとの関係については
公正取引委員会が、具体的事例として挙げているのは下記の例である。
(ガイドラインより原文のまま転載)
「自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して」の考え方
事例1として
 X社は,チェーン店を全国に6,649店展開しており,その店舗数は我が国におけるコンビニエンス・ストア・チェーン業界において第2位の地位にある。X社のチェーン店の年間売上高の合計は約1兆1000億円であり,これは,コンビニエンス・ストア・チェーン業界においては第2位,小売業界全体においては第5位の地位を占めている。X社チェーン店の店舗数及び売上高は,毎年増加している。また,X社のチェーン店は,消費者から需要の多い商品をそろえているものとして高い信用を得ている。
 X社は,全国的に店舗を展開し,それらの売上高が多く,X社チェーン店が取り扱う日用雑貨品の製造販売業者又は卸売業者(以下「日用品納入業者」という。)にとって極めて有力な取引先であるとともに,日用品納入業者は,自己の販売する商品がチェーン店において取り扱われることにより当該商品に対する消費者の信用度が高まること等から,X社との納入取引の継続を強く望んでいる状況にある。このため,X社と継続的な取引関係にある日用品納入業者の大部分は,X社との納入取引を継続する上で,納入する商品の品質,納入価格等の取引条件とは別に,X社からの種々の要請に従わざるを得ない立場にある(平成10年7月30日勧告審決・平成10年(勧)第18号)。
事例2として
 X社が自ら経営するコンビニエンスストア(以下「直営店」という。)及びX社のフランチャイズ・チェーンに加盟する事業者(以下「加盟者」という。)が経営するコンビニエンスストア(以下「加盟店」という。)は,一部の地域を除き全国に所在している。店舗数は,直営店が約800店,加盟店が約1万1200店の合計約1万2000店であり,年間売上額は,直営店が約1500億円,加盟店が約2兆4200億円の合計約2兆5700億円であるところ,X社は,店舗数及び売上額のいずれについても,我が国においてコンビニエンスストアに係るフランチャイズ事業を営む者の中で最大手の事業者である。これに対し,加盟者は,ほとんどすべてが中小の小売業者である。
 X社は,加盟者との間で,加盟店基本契約を締結しているところ,同契約においては,加盟店基本契約の終了後少なくとも1年間は,コンビニエンスストアに係るフランチャイズ事業を営むX社以外の事業者のフランチャイズ・チェーンに加盟することができないこととされている。
 X社は,加盟店基本契約に基づき,加盟店で販売することを推奨する商品(以下「推奨商品」という。)及びその仕入先を加盟者に提示している。加盟者が当該仕入先から推奨商品を仕入れる場合はX社のシステムを用いて発注,仕入れ,代金決済等の手続を簡便に行うことができるなどの理由により,加盟店で販売される商品のほとんどすべては推奨商品となっている。
 X社は,加盟店が所在する地区に経営相談員を配置し,加盟店基本契約に基づき,経営相談員を通じて,加盟者に対し,加盟店の経営に関する指導,援助等を行っているところ,加盟者は,それらの内容に従って経営を行っている。
 以上の事情等により,加盟者にとっては,X社との取引を継続することができな7くなれば事業経営上大きな支障を来すこととなり,このため,加盟者は,X社からの要請に従わざるを得ない立場にある。したがって,X社の取引上の地位は,加盟者に対し優越している(平成21年6月22日排除措置命令・平成21年(措)第8号)。
「ハ 取引の相手方からの取引に係る商品の受領を拒み,取引の相手方から取引に係る商品を受領した後当該商品を当該取引の相手方に引き取らせ,取引の相手方に対して対価の支払を遅らせ,若しくはその額を減じ,その他取引の相手方に不利益となるように取引の条件を設定し,若しくは変更し,又は取引を実施すること」の考え方
次のとおり,フランチャイズ・チェーンの本部が,加盟者に対し,見切り販売の取りやめを余儀なくさせ,加盟者が自らの合理的な経営判断に基づいて自己の負担を軽減する機会を失わせている行為が,優越的地位の濫用として問題となったことがある(注28)。
(注28)このような行為も,独占禁止法第2条第9項第5号ハに該当する行為である。なお,フランチャイズ取引における優越的地位の濫用についての考え方の詳細については,「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方について(平成14年4月24日公正取引委員会)」を参照されたい。
具体例として
 X社は,自己のフランチャイズ・チェーンの加盟者が経営するコンビニエンスストアで廃棄された商品の原価相当額の全額が加盟者の負担となる仕組みの下で,
ア 経営相談員は,加盟者がデイリー商品(品質が劣化しやすい食品及び飲料であって,原則として毎日店舗に商品が納入されるものをいう。以下同じ。)の見切り販売を行おうとしていることを知ったときは,当該加盟者に対し,見切り販売を行わないようにさせる
イ 経営相談員は,加盟者が見切り販売を行ったことを知ったときは,当該加盟者に対し,見切り販売を再び行わないようにさせる
ウ 加盟者が前記ア又はイにもかかわらず見切り販売を取りやめないときは,経営相談員の上司に当たる従業員らは,当該加盟者に対し,加盟店基本契約の解除等の不利益な取扱いをする旨を示唆するなどして,見切り販売を行わないよう又は再び行わないようにさせる
など,見切り販売を行おうとし,又は行っている加盟者に対し,見切り販売の取りやめを余儀なくさせ,もって,加盟者が自らの合理的な経営判断に基づいて廃棄に係るデイリー商品の原価相当額の負担を軽減する機会を失わせている(平成21年6月22日排除措置命令・平成21年(措)第8号)。
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